アナウンサー、歌手、海外、教師…輝かしい未来を描いた「ダンス部出身」の彼女たち

2019.01.31 INTERVIEW

>>前半より

 

白井遥野
千葉県立幕張総合高等学校▶▶ ロンドンでライフスタイルコンサルタント

現在

ダンス部の公演のように人を幸せにできる空間や時間を提供したい

誰もが一度は憧れるだろう、海外での生活や仕事。千葉の強豪ダンス部である幕張総合高校で5年前の部長を務めた白井遥野は、ダンス部の活動を活かしてその夢をかなえた一人だ。

「高校卒業後はウェディング関係の専門学校へ進み、1年間ロンドンへ留学しました。現在はロンドンで、ライフスタイルコンサルタントとして働いています。具体的には、旅行・イベント・ダイニング・ハネムーンなど、お客様の案件に応じてプランニングやオーガナイズをする仕事ですね」

ダンス部時代のステージに立つ経験、本気でぶつかって一つのものを目指した経験、部長として皆を支える側の経験、そのすべてが“今”に生きていると実感する。具体的には「表現力」「創造力」「協調力」の3つが、ダンス部で培われた能力だと客観分析している。

「ダンスを通して学んだ“自由に表現すること”が、海外で様々な国の人と交流する時に生きていると感じます。また、自分たちに向き合い創造するという機会と経験が、決断する力や何かを生み出す力、客観視する力の元になっています。ダンス部は小さな社会のようなものだったので、仲間を尊重すること・本音で向き合うこと・部長として人の前に立ち導くということ。それら社会を生きていく上で大切なことを学びました」

そして、ダンス部で忘れられない思い出が年3回の公演の“達成感”。お客さんや仲間の笑顔を見て、人を幸せにできる空間や時間を提供したいと感じた経験が、白井の将来の夢を確信へと変えてくれたのだという。

「私はいつも無計画で直感ばかりに頼ってしまうのですが、あの時の感動や気持ちが、今の自分の芯になっています。高校生活の全てを捧げたダンス部で、最後まで全力で仲間とやり遂げた経験が今でも自信とパワーをくれるんです。その時の仲間も宝物です。本気でぶつかり合った友情は本物で、今でも連絡を取り合い、モチベーションを高め合ってます!」

引退から5年。遠く海外へ離れても、繋がり続けるダンス部への熱い気持ちが今日も彼女の毎日を支えているのだ。

引退公演の後(中央)
▲引退公演後の1コマ。いつも笑顔を絶やさない部長だった。

 

市橋春華
戸畑商業高等学校(現 北九州市立高等学校)ダンス部▶▶小学校教諭

メイン写真

ダンスを通して経験した努力や達成感を子供に伝えていきたい

現在では、学校の先生が元ストリートダンサーということは珍しくないが、その元祖の1人と言えるのが北九州市立高校でダンス部顧問を務め、高校ダンスの大会や協会を運営する緒方浩先生。その生徒である市橋春華も「ダンスから教育」という同じ道のりを歩んでいる。彼女が戸畑商業高校(現 北九州市立高校)時代にダンス番組に出演した映像がYouTubeに残されているが、すでに13年前の出来事だ。

「まだストリートダンスに良いイメージを持たれていない時代だったから、変に誤解されないように、ダンス部員は勉強や学校生活を規律正しく、徹底していましたね」

ダンス部自体が珍しい時代、現在の模範的なダンス部活動の理想的なあり方が当時から出来上がっていたのだ。映像を見ると、緒方先生の指導の下、ロック、ポップ、ヒップホップに、ブレイクダンスの大技を混ぜるパフォーマンスは、今見ても魅力十分。今の高校ダンスにはなかなかないカッコ良さや自由なフレーバーに溢れている。

「もちろん当時はYouTubeもなかったし、ダンススタジオにも行ってなかったから、教えられたダンスしか知らなかったんです。練習はきつかったけど、大会で優勝することを絶対の目標にしていました。部室のホワイトボードに“全国制覇”とか書いたり、ダンス部ノートに仲間で意気込みを書き合ったり」

ダンス部で一番学んだことは「基礎の大切さ」。ダンスだけじゃなく、勉強でもスポーツでも基礎がしっかりあってこそ、次へのステップや高度な技術が身につくと語る市橋は、高校卒業後に大学でもダンスに熱中し、いつしか教師の道を目指すことになる。

自分がダンスを通して経験した努力や達成感を伝えていきたいと思いました。ダンスだけじゃなく、何か自分が好きなものを追求すれば、夢はつかめるんだと子供達に伝えたいのです」

現在は、北九州市立高見小学校で教鞭をふるい、運動会でのダンスなどを指導、さらに“高見ドリームキッズ”というダンスクラブで精力的に活動する。

「運動や音楽ができない子供でも笑顔で楽しめるのがダンス。子供は音楽が鳴れば体を動かしますから。より楽しくできるように子供が好きな曲を選んだり、目や手を合わせるポイントをフリに作ったり、褒めて伸ばすように工夫していますね。クラブでは勝つことだけじゃなく、そこに向かう“過程”の大切さを伝えています。1人でも多くの子供がダンスを好きになってくれれば。ダンススタジオではない“みんなでできるダンス”を伝えています」

サブ写真
▲2006年のミス・ダンスドリル出場時のスナップ。右端が市橋。



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